よくある質問 第4回 (本間)
10.心肺蘇生法やAEDを使うことは、私にもできますか?
人を助けるとき、特別な資格は必要ありません。年齢制限もありません。
何もしないと、救命率は1分で10%ずつ下がっていきます。
救急車の到着を待っていては、救命の可能性はほとんどなくなってしまい、その場に居合わせた人にしか救えないのです。
何もしないよりも、近くにいる人が何か手助けをすることで、救命率は上がります。
また、119番通報をすれば、消防司令員の方が電話越しに指示もしてくれます。
さらに、AEDは音声で使い方を教えてくれるので、初めての人でも使えるようになっています。
完璧でなくてもかまわないので、命を助けるために勇気をもって一歩踏み出しましょう。
11.普段通りの息をしているかどうか判断できないときは?
倒れた直後は、「死戦期呼吸」という、“しゃくりあげるようなゆっくりとした不規則な呼吸”が見られることがありますが、これは心停止のサインです。
判断が難しい時は、「胸骨圧迫(心臓マッサージ)」を行ってください。心臓が止まっていない方に胸骨圧迫を実施しても問題はありません。
胸骨圧迫をいやがる動作がみられたら、中止してください。
12.胸骨圧迫(心臓マッサージ)はいつまで続ければいいですか?
倒れていた人が動き出すか、医療従事者に引き継ぐか、AEDの指示があるまで続けてください。
他にも救助者がいる場合は、疲れる前に交代しながら、絶え間なく胸骨圧迫を実施してください。
13.脳卒中が原因の心肺停止でも、胸骨圧迫を行って構いませんか?
原因に関わらず、心停止と判断した場合は、胸骨圧迫を行います。
心停止は、原因は何であれ、胸骨圧迫を行い、止まっていた心臓の代わりに脳や心臓など全身に血液を送り出す必要があります。
そして、心臓がまた動き出せば、原因を調べて治療できる可能性が生まれます
14.子供に対しても、胸骨圧迫は同じ強さでいいですか?
目安として、思春期以前の子供の場合、胸郭の1/3沈む程度、強く圧迫します。
緊急な場合で体格を考慮することは難しいので、強く圧迫することを意識します。
乳児(1歳未満)の場合は、指を使って圧迫します。乳児用の心肺蘇生講習もあります。